史蹟調査の仕方とマナー
1.史蹟を探す
 まずはどこにどんな史蹟があるか? どんな歴史があったか? ここからスタートします。現在では、インターネットで簡単に調べることが出来ますが、自分で調べてみるのも楽しいものです。
 史蹟紹介の書籍がたくさん出ております。まずはこれを参考に史蹟をまわってみましょう。

 しかし、残念ながらメジャーな史蹟のみしか紹介していないので、マニアックな史蹟となると探すのは大変です。現在流通している書籍での紹介は限られています。たとえば新撰組はほとんどの史蹟は紹介されているといっても過言ではありません。が、まだ知られていない史蹟は有ると思います。

では知られていない史蹟を探すにはどうすればいいのか? 方法はあります。

@古書店でしか流通していない史蹟紹介の本を探す。図書館でも過去の書籍はありますが、在庫は限られています。実際手にとって、良かったらその場で購入しましょう。新刊本はいつでも書店に行けばありますし、注文すれば取り寄せることが出来ます。しかし古書はその時、その場にしかないことが多いので、私の場合は予算のありますが、迷ったら買うことにしています。そうしないと古書とは巡り会えないですから。

A文献本を探す。文献本とは、古文書とか記録を記した書籍です。これはほとんど流通していませんが、古書で購入できますし、マツノ書店の復刻本を買うことをお薦めします。この手の本は大きな図書館(○○県立図書館などには有ることが多いです)にはありますので、貸出禁止になっているのが多いので、その場で興味のあるところだけじっくり読んで下さい。

Bバカに出来ないのが郷土史です。○○町史や○○市史、郷土の本などには、当地出身の志士の伝記や事件の場合は詳細な記録があります。私達も○○町史をよく集めます。ここにその本にしか載っていないことが多くありますので、見逃せません。ただし、この手の本は値段が高く、購入は無理ですので、調べたい都道府県にある県立図書館には絶対ありますので、そこまで出向いて読んで下さい。関西の場合は有る程度なら大阪府立図書館や中之島図書館にあります。必要な部分のみコピーして下さい。

Cあとは古文書です。活字化されていない古文書が、図書館にはたくさん眠っています。ここまでたどり着けば超マニアックな史蹟調査が出来ますが、それには、このことはこの古文書に書かれているだろうと有る程度見当を付ける必要があります。ここへたどり着くまでには相当な下調べが必要です。でも、ここまで来たらとても楽しい史蹟調査が期待できます。

2.史蹟調査へ出発の前に
 ここまで来たらあとは出発するだけですが、それまでにもう一つ大事なことがあります。それはこの史蹟はどこにあるのか? です。例えば「この史蹟は○○市○○にある」と書かれていたとしましょう。しかし○○の町名があったとしてもその町名はとてつもなく広いです。○○町のどの辺にあるのか? これは重要なことです。そこまでじっくり調べて下さい。それでもわからなければ、有る程度見当を付けて行きましょう。 ということは地図は絶対必需品です。これを忘れたら行けませんから。

 あとは記録用のノート、カメラ(充電を忘れずに フィルムが必要な場合は余分に持参)、結構大事なのが食料と飲み物。田舎に行けば(本当の田舎は)コンビニや自動販売機はありません。都会生活に慣れている我々にとって、文化の違いはカルチャーショックです。気をつけましょう。

 夏は蚊対策と、帽子、蛇対策も必要です。草村にはいるときは要注意してください。

 睡眠をしっかりとって、体調を整えて、晴天に恵まれることを祈って、早めの就寝を心がけましょう。

3.現地での注意
 さあ、現地です。お目当ての史蹟を探しましょう。有名な史蹟はすぐにわかりますが、マニアックな史蹟はなかなか見つかりません。その時の秘訣をお教えしましょう。

@旧街道沿いを探すこと。これは結構重要です。地元の方に聞けば旧街道の位置はすぐわかります。庄屋や豪商、代官所などは必ずと言っていいほど旧街道沿いに建っていましたのでこれは重要です。

A史蹟の場所や寺の場所がわからなくなった場合は、地元の方に聞くと親切に教えてくれます。地元の方はその場に住んでおられるので、時にはおもしろい話を聞ける場合があります。本にも載っていないような話を。地元の伝承は重要です。そこから新発見ができます。

4.史蹟調査の注意事項

@お墓は観光地ではありません。お墓参りのマナーをしっかり守り、静かに手を合わせ冥福を祈ること。墓参りの仕方は宗派によって違うが、自分の宗派で行うのがよい。
 
供養料や線香代としてお金を支払う場合がある。必要なところは必ず支払うこと。
 
写真を撮る場合は、よその墓の敷地には入らないこと。あくまでも墓地である。一般の方の墓もあることを忘れないでおく。
 お供え物は供えた後、持ち帰ること。線香やろうそくを使う場合は火に注意する。ろうそくは必ず消していくこと。線香の周りに燃えやすい物がある場合は必ずのけること。

Aお寺で法事があるときは、本堂に入らないこと。勝手に寺には入らないこと。必ずお寺の方に、一声かけてお参りさせていただくという自覚を持つ。墓参りの場合はその旨をきちんと伝える。
 礼儀正しい行動を行うと、とんでもない土産をいただくこともある(寺に伝わる口伝など)。きちんとした態度でしっかり挨拶を心がけよう。
 お寺によっては非公開のところもある。許可なく建物に入らないこと。
 心ないファンのせいで、お寺の好意で公開していた墓地が非公開になった事例もあります。後世のため、後輩のためにも節度ある行為をしましょう。

B史蹟はところによっては住宅地の中にある場合もある。集団で歩かざるをえない場合は、車に気をつけて、自転車や歩行者の邪魔にならないように心がけること。騒ぐなどは絶対に禁止。
 史蹟に悪戯をする輩が増えてきている。文化財の建物もあるのでいたずらがきは絶対禁止。文化遺産に傷をつけないように。
 持ち主の好意で公開されているところもあるので、入場料を払ったからなにをしてもいい訳ではない。大人としての自覚を持った行動をすること。心ない行為で見学できなくなる場合もある。
 写真撮影が禁止されている場合もある。撮影可能かどうか確認してから写真を撮ること。

C大人として、社会人として常識ある行動をとりましょう。車の場合は駐車スペースを考えて。

上記のことを守って楽しく、そして敬いながら史蹟調査をしてください。
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